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ポルシェ ボクスターとケイマンってなにが違うの?

 

創業よりスポーツカーメーカーとして、誰もがその名を認知するポルシェ。

 

しかし、近年ポルシェは、SUVやEVなど、扱うバリエーションの幅を広げています。

 

そのきっかけを作ったと言っても過言でないモデルがボクスターとケイマンです。

 

そんなボクスターとケイマンは、どういうモデルで何が違うのか、詳細を紹介しましょう。

 

 

■ボクスター/ケイマンのコンセプト|支持層拡大に貢献し、伝説の称号獲得


 

※画像はボクスターの2014年モデルです。

 

90年代、当時のポルシェは、主力となる北米市場での販売不振や高コスト体質などから、経営の変革が急務となっていました。

 

そこで、開発されることになったのがボクスターで、同モデルは、水平対向6気筒エンジンをミッドシップに搭載し、ソフトトップの2シーター・オープン(ロードスター)モデル986型として、1996年に誕生。

 

996型911とパーツを共有することでコストを抑え、今までのポルシェモデルにない思い切った低価格を実現、購買支持層を広げ、一躍ヒットモデルとなります。

 

※画像は2018年式ケイマンです。

 

2004年、ボクスターは、2代目987型へとフルモデルチェンジを実施。

 

この2代目モデルの派生モデルとしてクーペモデル・ハードトップのケイマンが登場し、バリエーションが広がるとともに、エンジン出力アップや足回りの強化が図られ、進化を果たしました。

 

2012年、981型3代目となったボクスター/ケイマンは、この代でアイドリングストップ機能やボディの軽量化などによって、環境・燃費性能を改善。

 

ハイパフォーマンスモデルGTSもラインアップに加わります。

 

2016年、ボクスター/ケイマンは、現行型982型へと移行。

 

エンジンは従来の6気筒から4気筒にダウンサイジングされたものの、出力は逆に向上し、4気筒となったことでポルシェらしさが損なわれるという疑念は、払しょくされました。

 

※画像はボクスターの2014年モデルです。

 

また、現行モデルは、718ボクスター/718ケイマンに改名。

 

この718とは、1950年から1960年代にかけてタルガフローリオやル・マンなど、多くのレースを歴戦し勝利したポルシェのミッドシップモデル 718シリーズにちなんで命名されたものです。

 

車格の見直しも行われ、先代まではボクスターよりケイマンの方が価格・性能を含め上位と位置づけされていましたが、現行モデルからは、911と同じくロードスターであるボクスターが上位に位置づけられることとなりました。

 

こうして、経営危機からポルシェを救い、パーツやユニット共有など合理化の成功例モデル第1号となったボクスターとケイマン。

 

デビュー当初は、ポルシェ廉価版だと揶揄されることもありましたが、改良と熟成を繰り返し、今では確固たる地位を確立しています。

 

 

■ボクスター/ケイマン エクステリアの違い|ルーフは見るだけで一目瞭然!


 

※画像は2018年式ケイマンです。

 

ボクスターとケイマンは、多くのパーツやユニットを共有する兄弟車であるため、各部の仕様は多くの点で似ています。

 

しかし、その中でも一番の違いとして挙げることができるのはルーフ形状で、ボクスターはルーフがソフトトップ(幌(ほろ))を持つオープンボディ、ケイマンはルーフがハードトップとなるクローズドボディだという点でしょう。

 

ボクスターのホロはファブリックフードで、9秒で電動開閉が可能、速度50km/h以下なら走行中でも操作でき、オープン時の会話や音楽に有効なウィンドディフレクターが標準装備されます。

 

また、万が一の横転や衝突に備え、フロント・リアのロールオーバープロテクションエレメントには、超高張力鋼材などを採用し、高い安全性を確保しています。

 

ボクスター/ケイマン共通のエクステリア(外装)での特長は、フロントには水平のジオメトリーを施した大型のエアインテークを配し、LEDデイタイムランニングライトを統合したバイキセノンヘッドライト、張り出したフェンダーがスポーツカーらしさを強調。

 

サイドでは、18インチから最大20インチまで装着可能となる大きなホイールアーチに、2つのフィンを持つエアインレットパネルが力強く、リアでは、左右のテールランプをアクセントトリムで立体的につなげ、中央に配したポルシェロゴによりワイドな印象としています。

 

 

■ボクスター/ケイマン インテリアの違い|上質スポーティな空間はほぼ同じ


 

※画像はボクスターの2014年モデルです。

 

ボクスター/ケイマンのインテリア(内装)での違いは、ほぼなく、挙げることができるのは、オーディオシステムであるサウンドパッケージプラスのスピーカーが、ボクスターでは6個、ケイマンでは8個となることでしょう。

 

ボクスター/ケイマン共通のインテリアとしては、全体を上質なクラフトマンシップとしながら、随所に走行性の高さを意識したスポーティさが取り入れられているのが特長です。

 

※画像は2018年式ケイマンです。

 

メーターは、レブカウンターを中央に配した丸形3眼式を採用、前後位置や高さ調節が可能なスポーツステアリングホイールには、走行モードを選択できるダイヤル式セレクターが装備されます。

 

インフォテインメントシステムは、センターコンソール上部に7インチマルチタッチ式ディスプレイが配され、ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント(PCM)を介し、ナビ操作やオーディオ操作が行えます。

 

※画像はボクスターの2014年モデルです。

 

シートは、ヘッドレスト一体型で、人工皮革に中央をアルカンターラとしたスポーツシートを採用し、ホールド性と快適性が高められました。

 

 

■ボクスター/ケイマン パワートレインの違い|スパルタンモデルに相違あり!


 

※画像はボクスターの2014年モデルです。

 

ボクスター/ケイマンのパワートレインでは、同一グレードにおいて相違はありません。

 

しかし、スパルタンモデルが、ケイマンのみに設定される点は、特筆すべき点でしょう。

 

グレード体系は、ベースグレードがボクスター/ケイマン、装備追加のT、上級グレードのS、ハイパフォーマンスグレードのGTS4.0に加え、ケイマンのみスパルタングレードGT4が設定されます。

 

エンジンは、ベースグレードとTに2.0L 水平対向4気筒ターボ、Sに2.5L 水平対向4気筒ターボ、GTS4.0とGT4に4.0L 水平対向6気筒NAが搭載、トランスミッションは6速MT/7速PDK(デュアルクラッチ)が選択可能、駆動方式は全車MRとしています。

 

最高出力は、ベースグレードとTが、220kW(300PS)/6,500rpm、Sが257kW(350PS)/6,500rpm、GTS4.0が294 kW(400PS)/7,000rpm、GT4が309kW(420PS)/7,600rpmを達成。

 

また、ベースグレードとTのPDKでは、0-100km/h加速4.9秒で最高速度は275km/h、SのPDKでは、0-100km/h加速4.4秒で最高速度285km/hに達し、GTS4.0のPDKでは、0-100km/h加速4.0秒で最高速度293km/h、GT4のPDKでは0-100km/h加速はわずか3.9秒で最高速度は302km/hと、能力の高さをいかんなく発揮します。

 

さらに、動力性能の高さに対応するべく、シャシーはサスペンションのスプリングを強化、大径となったダンパーに合わせその特性も最適化。

 

あらゆる路面に対応するポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM)も全車装備となりました。

 

このように、パワートレインの面ではケイマンのみに設定されるスパルタンモデルGT4を除き、同等となる両モデルですが、オープンとクローズドという点から、乗り味には違いが生じるでしょう。

 

オープンボディの爽快感や解放感を重視するか、クローズドボディの快適性や静謐性を重視するか、好みに応じた贅沢な選択が必要となります。

 

 

■ボクスター/ケイマンの価格の違い|伝統にのっとりロードスターが高い!


 

※画像は2018年式ケイマンです。

 

ボクスターとケイマンは、現行モデルから車格が見直され、ポルシェの伝統にのっとりロードスターを上位とする方針がとられました。

 

そのため、価格に関しても、クーペ版ケイマンよりロードスター・ボクスターの方が、高めに設定されています。

 

ベースグレードのボクスター/ケイマンは、専用18インチアルミホイール、2Way電動調整スポーツシートなどが装備され、価格はボクスターが768万、ケイマンが729万円です。

 

装備追加のTは、20インチのカレラSアルミホイール、車高が20mm低くなるPASMスポーツシャシー、シートにスムーズレザー仕様のスポーツシートプラスなどが装備され、価格はボクスターが881万円、ケイマンが842万円。

 

上級グレードのSは、エンジンに2.5L可変ジオメトリー付きターボ、専用19インチアルミホイール、スポーツエグゾーストシステム、デュアルスチールマフラーなどが装備され、価格はボクスターが967万円、ケイマンが928万円です。

 

ハイパフォーマンスグレードのGTS4.0は、4.0L 水平対向6気筒NAエンジンに、20インチの専用アルミホイール、レッドブレーキキャリパー、PASMスポーツシャシー、スポーツシートプラスなどが装備され、価格はボクスターが1,152万円、ケイマンが1,113万円です。

 

ケイマンのみに設定されるGT4は、420PSを発揮する水平対向6気筒NAエンジンに、20インチの専用アルミホイール、車高を30mm低くしたPASMスポーツシャシー、 専用フロントリップスポイラーに固定式リアスポイラーを備え、アダプティブGTスポーツサスペンションなどを採用するスパルタン仕様で、価格は1,310万円となっています。

 

 

■ボクスター/ケイマンは、秀逸2シータースポーツ!


 

こうして見てみると、デビュー当初は往年のファンから廉価版ポルシェだとされたボクスター/ケイマンは、熟成と進化を繰り返し、秀逸2シータースポーツとして、ポルシェの一翼をしっかりと担っています。

 

庶民には簡単には手が出ない価格帯とは言え、中古車なら狙える範囲の個体もあります。

 

ぜひチェックしてみましょう。

 

 

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